7月 夏は痛風が起こりやすい?

2025年6月30日月曜日

健康情報

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  夏の代表的な健康トラブルは熱中症ですが、それ以外にも夏になると起こりやすい病気の一つが痛風です。以前にも発症した人や尿酸値が高めな人は特に注意が必要です。


汗をかきやすい夏は尿酸値が上がりやすくなる

 痛風は尿酸値が体内に増えすぎて限界を超えることで発症する病気です。その特徴的な症状は足の親指の付け根などに起こる激しい痛み(痛風発作)です。
 痛風の原因となる尿酸はプリン体から作られます。プリン体は細胞の核にある(DNAやRNA)の主成分であり、体を動かしたり脳が活動したりするためのエネルギー源となる物質です。尿酸はプリン体が含まれる食品を食べることでも体内に取り込まれます。
 通常、プリン体は肝臓で分解されて尿酸となり、尿や便とともに排泄されます。その結果、体内の尿酸量は一定に保たれています。ところが何らかの原因によって尿酸の産生量が増えたり排出量が減ったりすると体内の尿酸量が増えてしまいます。
 特に夏は発汗などで体内の水分が失われ、血中の尿酸濃度が上昇しやすくなります。また、プリン体を多く含むアルコール飲料を摂取する機会も多くなりがちです。こうしたことから、暑い季節は尿酸値が高くなり、痛風発作が起きやすくなります。

腹八分目の食生活や有酸素運動を習慣化しよう

 痛風を防ぐには生活習慣の改善が大切です。食生活では腹八分目を意識しましょう。エネルギーの摂り過ぎは肥満を招く原因になります。肥満(特に内臓脂肪型)の人は痛風になりやすいことが知られています。レバーや魚の干物などプリン体を多く含む食品を摂り過ぎないように注意が必要です。また、果物に多く含まれる果糖にも尿酸を増やす作用があります。
 よくビールにはプリン体が多く含まれているのでよくないといわれていますが、ビールに限らずアルコール自体に尿酸値を上昇させる作用があるので、アルコールは控え目にしましょう。こまめな水分補給も大切です。こまめな水分補給は尿量を増やし、尿酸の排泄を促します。特に夏場は1日1.2ℓ以上の水分を摂取しましょう。
 運動はウォーキングや水泳、水中ウォーキングなどの有酸素運動がおすすめです。激しい運動は尿酸値を上昇させやすいので避けましょう。
 また、強いストレスを感じると交感神経が活発になり、尿酸の産生が増えると考えられています。好きな音楽を聴くなど、自分なりのストレス解消法を見つけましょう。

進行すると腎機能障害などさまざまな合併症の危険があります

 痛風発作が繰り返し起こっている状態を放置すると発作が治まりにくくなります。さらに進行すると腎機能障害や尿路結石、高血圧症など様々な合併症を引き起こすリスクが高まります。健康診断などで尿酸値が高いと指摘された場合は早めに受診しましょう。

所在地

大阪市住之江区南港中 4-2-12-101

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